サステナブルな海藻産業をともに創る「SEA VEGETABLE Co Creation Project」募集開始
シーベジタブルは、海の生態系回復と海藻食文化の創造を目的とし、これからの海藻産業をともに創るプロジェクトコミュニティ「SEA VEGETABLE Co Creation Project」の参加募集を開始しました。
磯焼けの深刻化と海藻養殖による生態系への好影響、食分野における新たな展開可能性、海藻の多様な利用用途の開発といった要素を背景に、海藻産業の可能性は拡大しています。しかし、企業の経済活動と環境・社会貢献活動を両立させた持続可能な事例はまだ少なく、多様な業種との連携を通じて新たな価値を創出していくことが求められています。
「SEA VEGETABLE Co Creation Project」は、こうした課題意識を共有し、未来の海藻産業を共創する企業・団体とのネットワークを広げ、プロジェクトを創造していくことを目的としています。2025年に実施する本プロジェクトの応募を、2025年3月21日(金) 〜 4月25日(金) 18:00まで行います。また、4月8日(火)には、事前説明会を開催します。
「SEA VEGETABLE Co Creation Project」始動の背景
1. 磯焼けの深刻化と養殖藻場(*)の生態系への好影響
天然藻場の減少は海洋生態系に大きな影響を与えており、磯焼けが社会課題となっています。一方で、養殖藻場が生物量の増加に寄与することが明らかになっており、海藻の生産量を増やすことが海の生態系回復につながると考えています。
(*)一般社団法人グッドシーは、2024年に実施した海藻の海面養殖による生態系への定量調査にて、海藻養殖によって生まれる藻場を、「養殖藻場」と名づけました。
2.食分野における新たな展開可能性
2025年2月20日に発表されたEU欧州委員会の水産物消費動向調査では、初めて海藻と藻類の消費に関する質問が盛り込まれ、新たな食文化が形成されていく可能性が示唆されました。食利用については日本が世界で最も歴史と多様性を持っているとされており、これをより深めていくとともに、これまで存在しなかった新たな加工・利用方法を開発し、世界に展開していくべきだと考えています。
3. 海藻の多様な利用用途の開発
世界銀行は、2023年度の最新報告書の中で、海藻の食品用途以外としても、バイオスティミュラント(農業資材)、動物飼料、栄養補助食品、代替タンパク質、バイオプラスチックといった10の新市場を特定しており、これらの分野で海藻の新たな活用が期待されるとしています。海藻の新たな価値創造を目指して、新素材・新原料としての可能性を、多分野・多業種の企業のみなさんとともに探求していきます。
4. グローバルでの海藻市場の成長性
世界の海藻の生産量は、2002年から2023年の間に約3倍に増加。世界銀行の最新報告(2023年度)では、2030年までに市場規模が最大118億ドル(約1.7兆円)に成長すると予測されています。これから新たな産業が生まれていくに際して、海藻利用の先進国である日本から多分野・多業種の企業との協働によって世界の持続可能な海藻産業を牽引していくことを目指します。
*「The Global Seaweed New and Emerging Markets Report 2023」
「SEA VEGETABLE Co Creation Project」概要
本プロジェクトは、海のネイチャーポジティブを実現するため、これからの海藻産業をともに創っていくことを目的に活動します。初年度は、シーベジタブルの海藻栽培の拠点を見学し、海藻に関する基礎知識から社会実装に向けた応用知識まで学びます。また、業種や業界を超えたコレクティブワークショップを開催します。本プログラムを通してプロジェクトやアクションが生まれ、海藻産業を創造していくための協働のきっかけとなることを目指します。
概要 |
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応募方法 | 初年度は、本プロジェクトコミュニティ趣旨への共感を特に重視します。 【応募期間】 【留意事項】
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参加企業数 | 10社程度 |
参加人数 | オフライン:2名 / 1 社、オンライン/アーカイブ閲覧:6名 / 1社 |
金額 |
本プロジェクト参加費 :90万円(税込)
※ご自宅から集合場所及び、解散場所からご自宅までの交通費や、プログラム中にご自身で使われる備品などはご負担ください。 |
問い合わせ先 | co-creation@seaveges.com ※メディアパートナー等も募集しています。ご関心のある方はお問い合わせください。 |
主催 | 合同会社シーベジタブル |
企画パートナー |
合同会社企々會々/Futurama/一般社団法人グッドシー |
運営パートナー |
東京建物株式会社 |
※初年度は2025年6月〜翌年3月を単年度として運営・活動する予定です
プログラム(予定)
回 |
開催予定 |
プログラム予定 |
第1回 |
6/3(火)〜4(水) |
海藻の生産現場見学(陸上・海面養殖)・海でのフィールドワーク(海に潜り、海の現状を見つめ海藻を学びます)・食事会・レクチャープログラムなど。 レクチャープログラム(予定) |
第2回 |
6月16日週 |
『グローバルの海藻産業』 |
第3回 |
7月7日週 |
『養殖藻場が生み出すインパクト 〜 ブルーカーボン・ネイチャーポジティブ 〜 』 |
第4回 |
7月21日週 |
『海のネイチャーポジティブ実現に向けた海藻産業創造ロードマップ戦略ワークショップDAY』『シーベジタブル協業事例(1)』 |
第5回 |
8月25日週 |
『海のネイチャーポジティブ実現に向けた海藻産業創造ロードマップ戦略ワークショップDAY』『シーベジタブル協業事例(1)』 |
第6回 |
9月29日週 |
『海藻の新たな利用用途(1)』 |
第7回 |
10月20日週 |
『海藻の新たな利用用途(2)』 |
第8回 |
12月2週目 |
『プログラム内部報告会』 |
※オンライン開催については、基本は1.5〜2時間程度を予定
※プログラムは、開催予定や日時変更また開催回数の増加などの可能性があります
第1回プログラム(予定)
海藻の生産現場の見学や、海に潜って現状を観察しながら海藻について学ぶフィールドワークを実施します。また、食事会やレクチャー、ディスカッションなどを通じて、海藻の可能性を五感で体感していきます。さらに、本コミュニティに参画する企業の皆さんが自己紹介を行い、興味や関心を共有し合う交流プログラムも実施し、メンバー同士の理解を深めます。
4月8日に事前説明会を開催
本プロジェクトの趣旨や目的、具体的な取り組みについて詳しくご説明する事前説明会を開催いたします。本説明会では、プロジェクトの背景や活動内容をご紹介するとともに、参加をご検討中の企業・団体の皆さまと意見交換の機会を設けます。海藻の持つ可能性に共感し、ともに未来を創造する仲間を募集しています。
開催概要
日時 | 2025年4月8日(火) 12:00~13:00 ※申し込み〆切 4月7日(月)12:00迄 |
会場 | オンライン(ウェビナー) |
内容 | プロジェクト概要説明・質疑応答セッション |
※本プロジェクトにご関心のある企業・団体向けの説明会となります。本プロジェクトの趣旨と異なるご参加、当社の事業領域と重なる企業・団体のご参加はお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※資料請求フォームをお申し込みいただきましたら、本説明会に参加できなかった企業・団体向けにアーカイブ映像をご共有させていただきます。
「SEA VEGETABLE Co Creation Project」
資料請求・事前説明会への参加申し込みは以下フォームにてお申し込みください。
プログラム運営体制
合同会社シーベジタブル 共同代表
友廣 裕一(ともひろ ゆういち)
大阪出身。大学卒業後、日本の地域の現状を学ぶため、全国の農山漁村を訪ねる旅へ。東日本大震災後は、宮城県石巻市・牡鹿半島の漁家の女性たちとともに弁当屋やアクセサリーブランドなどの事業や、東京・墨田区で食べる人とつくる人がつながるマーケットを立ち上げる。その後、共同代表の蜂谷と共にシーベジタブルを創業。人や組織をつなぎながら、新たな海藻食文化をつくるべく駆け回る。
合同会社企々會々 代表 / 合同会社シーベジタブル 共創PJ
朴 理沙(ぱく りさ)
早稲田大学商学部卒業。学生時代に休学し㈱マザーハウスでネパール事業の立ち上げ、新卒では日本たばこ産業㈱で食領域での複数の新規事業の成長を担う。在籍中に㈱ヨシムラ・フード・ホールディングスに出向し、宮城県の創業130年の中小乾麺メーカーの経営支援に携わったことをきっかけに、人の心を動かし実現する企業変革に可能性を見出す。2018年よりホールディングス型事業承継ベンチャーの㈱匠堂のCEOとしてグループ9社の技術系製造業の再生・活性化の経験を積む。現在は、ベンチャー・大企業・中小企業などさまざまなセクターでの事業開発や企業変革の経験を活かし、希望ある未来を実現しうる、新しい価値創造に挑むスタートアップの経営者と伴走し社会変革へつなげるMovement Design Firm、合同会社企々會々(ききかいかい)を2023年12月に創業。

Futurama 代表 / Re:public Inc. ディレクター / 合同会社シーベジタブル 共創PJ
内田 友紀(うちだ ゆき)
早稲田大学理工学部建築学科卒業。メディア企業を経て、イタリア・フェラーラ大学院にてSustainable City Designを専攻。ヨーロッパ・南米・東南アジアなどで地域計画プロジェクトに参画。2012年 株式会社リ・パブリックの創業に加わり、2020年より都市・地域のリサーチ・デザインスタジオ Futurama(YET)を並行。デザインリサーチ、ビジョン構築、組織開発、コミュニティデザイン等を通じて、市民・企業・行政府・大学らとともに持続可能な地域社会に向けたエコシステムの構築に携わる。書籍「あしたのしごと アジアの実践者と考える、オルタナティブな未来」(コクヨ株式会社、2022年)共同企画・編集。内閣府地域活性化伝道師。グッドデザイン賞審査委員。
みなさんの事業と掛け合わせながら海藻産業を共に創り、このムーブメントをともに推進してゆけたら幸いです。私自身も、企業・地域・学術を横断する共創に取り組んできた経験を活かし、みなさまと新たな挑戦を重ねてゆけることを楽しみにしています。

合同会社シーベジタブル 事業開発
脇水 美千子(わきみず みちこ)
愛媛県八幡浜市出身。祖父の代から続く養蜂業の家に育つ。早稲田大学政治経済学部卒業後、SIerやアパレル企業で新規事業開発に携わる。論理的に正しい企画書が「ワクワクしない」課題に直面した際、デザイン思考と出会い、Loftwork/FabCafeに入社。つくば市のSTEAM教育事業の立ち上げや研究機関の広報支援に従事。現在は、カルチャーデザインファームKESIKIで新規事業創出に取り組む傍ら、シーベジタブルのBtoB向け事業開発を担当。クリエイティブを武器にマーケティングや事業開発を推進中。